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            福島原発事故・マーシャル諸島核実験 
 
               
                | 福島原発事故・マーシャル諸島核実験 マーシャル諸島を学ぶ〜日本統治から核実験まで
 話し手:中原聖乃、島田興生さん
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                | 2019年9月22日・12月8日 夢の島マリーナ会議室、 「マーシャル諸島アーカイブ」へ向けてレクチャー&ワークショップ
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                | WEB&YouTube配信2020年2月28日、制作:映像ドキュメント.com |  マーシャル諸島での核実験は67回行われ、1958年に終了しているが、1回あたりの爆発規模は平均して広島型原爆の100倍以上と、他の実験とは比較にならないほど大規模であった。実験終了後もミサイルの迎撃実験が行なわれ、現在も続いている。
 
 そのなかで島が放射能に汚染されたロンゲラップ島の人々は、「子供たちの将来のため」故郷からの移住を自ら決めた。移住地メジャト島は孤島で、交通は制約され、食物も少なかった。移住から34年、人びとは近隣の島民と新たな関係を築き、新たな生活をつくってきた。同時に、島を出てアメリカに移る人も出るなど社会は変動してきている。
 
 1970年代からマーシャルを取材している島田さんと、メジャト島に密着したフィールドワークを行ってきた中原さんにより、マーシャル諸島の歴史、移住したロンゲラップの人々の暮らしの再生の取り組み、島を離れた人々とふるさとの島とのコミュニティづくりなど、島の人びとの過去と現在が紹介されている。
 前編、後編で分かれていますが、どちらから見ても話は通じると思います。
 (吉川繁)前編 53分    (WMV 208MB) 後編 72分
    (WMV 338MB) 
 主催:ビキニふくしまプロジェクト(http://bikinifukushima.jimdo.com/)
 科学研究費補助金基盤研究C
 
 前編 53分
    (WMV 208MB) 
 後編 72分
    (WMV 338MB) 
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 ●制作者から
 
 マーシャル諸島というと一般的にはビキニの核実験、次いで戦前の日本統治地域であったことが挙げられるかもしれない。でも、それ以上の地域についての知識になると同じミクロネシアでも観光地としてはグアムやベラウ(パラオ)と比べると知名度も低く、交通の便も少ないなど訪れたことのある人は少ないであろう。
 核実験ではマーシャル諸島は平均して広島型原爆の100倍以上の規模のものが60回以上行われ、実験終了後もミサイルの迎撃実験が行われ、現在も続いている。水爆ブラボーが実験された3月1日は核被害者記念日として国として記念行事が行われている。核実験による被害は環境や生命への影響とともに、人々の暮らしの根幹を壊してきた。その全容の解明は大変な作業であるが、さらに実験後の世代も増えてくるなかでこの体験を語り継いでいくという課題がある。
 
 「被害」に対してはアメリカから補償金が支払われ、援助も行なわれた。だが、マーシャルで調査を続けてきた中原さんは人びとには補償のためアメリカに訴えてきた被害とは別の「被害の言葉」があり、生活文化へ影響があるという。また、30年以上マーシャルで取材してきた島田さんも核実験の前の人びとの平和な生活から失われたものの大きさを知り、マーシャルの若者に再生の足掛かりなるものを模索してきていたという。
 
 2019年に中原さんが科学研究費科研Cを「被ばく当事者の被害観を理解する被ばくコミュニティ形成」で得て、デジタルアーカイブの制作の渡邊英徳さんの協力のもと、「被ばくコミュニティ形成」を目指したワークショップを島田さんたちの「ビキニふくしまプロジェクト」と共同ではじめられた。渡邊さんは広島の被ばく者のデジタルアーカイブの制作の経験をもつ。そのはじめとして2019年7月から12月にかけてマーシャルの生活や歴史、デジタルアーカイブの事例などが紹介された。
 
 今回はそのなかからマーシャル諸島の被害でも被ばくと移住を経験してきたロンゲラップ島民の歴史と現在についてを2回に分けて編集した。中原、島田両氏により被害に対するロンゲラップの人びとの取り組みを多面的に知る機会になると思う。
 なお、前編、後編で年代は分かれていますが、どちらから見ていただいてもお話は通じると思います。
 (吉川繁) ●話し手紹介  中原聖乃 なかはら・さとえ。専門は文化人類学。総合地球環境学研究所。
 著書:
 
   『放射能難民から生活圏再生へ─マーシャルからフクシマへの伝言
  』中原聖乃(法律文化社 、2012年12月) 『核時代のマーシャル諸島─社会・文化・歴史、そしてヒバクシャ
  』中原聖乃、竹峰誠一郎(凱風社、2013年1月、増訂新版) 『マーシャル諸島ハンドブック─小さな島国の文化・歴史・政治
  』中原聖乃、竹峰誠一郎(凱風社、2007年11月) 『隠されたヒバクシャ─検証=裁きなきビキニ水爆被災
  』グローバルヒバクシャ研究会、前田哲男、中原聖乃、 高橋博子、竹峰誠一郎(凱風社、2005年6月) 
 島田興生
 しまだ・こうせい。1939年11月、旧樺太県(現サハリン)真岡市生まれ。フリーのカメラマンとして1974年にビキニとロンゲラップ環礁を訪問して以来、マーシャル諸島を取材。1985年5月から1994年8月までマーシャル諸島マジュロに暮らす。1996年には「ブンブンプロジェクト」を立ち上げ、島を離れたロンゲラップ島民にディーゼル漁船をおくるなど支援活動。2012年から「ビキニふくしまプロジェクト」。●当サイト内の関連映像・関連資料⇒島田興生さんの略歴・著書(ビキニふくしまプロジェクト)
 
 著書:
 『ふるさとにかえりたい リミヨおばあちゃんとヒバク』羽生田有紀、 島田興生(子どもの未来社、2014年)⇒ビキニふくしまプロジェクトの販売ページ
 『ふるさとはポイズンの島 ビキニ被ばくとロンゲラップの人びと』渡辺幸重、 島田興生(旬報社、2012年)
 『還らざる楽園─ビキニ被曝40年 核に蝕まれて』島田興生(小学館、1994年)
 写真記録集『ビキニ─マーシャル人被爆者の証言』(JPU出版、1977年)ほか
 ⇒Amazon.co.jpの島田興生 著書リスト
  
 ◎当サイトでの島田興生さん
 対談 島田興生×豊崎博光 核がマーシャルで侵したもの
 (http://www.eizoudocument.com/0664shimatoyo.html)65分
 ◎マーシャル諸島の核実験 復刻版・第五福竜丸のむこう側〜マーシャル諸島の被爆者(http://www.eizoudocument.com/0659MarshallSlide.html)35分
 国際シンポジウム「ビキニ事件」61年・世界のヒバクシャ〜日米の被ばく補償(豊崎博光)
 (http://www.eizoudocument.com/0652toyosaki.html)29分
 ・ウラン鉱山−劣化ウラン−フクシマ(森瀧春子)
 (http://www.eizoudocument.com/0653moritaki.html)28分
 ・マーシャル諸島アイルック環礁の核実験被害(竹峰誠一郎、Tempo Alfred、Rosania A. Bennett)
 (http://www.eizoudocument.com/0654ailuk.html)128分
 映画『ハーフライフ』フィルム貸出(http://www.eizoudocument.com/0647FILM002.html)
 映画パンフレット『ハーフライフ』 (PDFファイル)
 (http://www.eizoudocument.com/06genpatsu/FILM002book.pdf)
 映画『パシフィック』フィルム貸出
 (http://www.eizoudocument.com/0646FILM001.html)
 ◎太平洋から見たフクシマ 太平洋から見たフクシマ〜タヒチ・ポリネシアのローラン・オルダムさんインタビュー(http://www.eizoudocument.com/0630roland.html)21分
 ◎「ビキニの死の灰」の海洋汚染調査など ・「原発汚染水の海中放出」で思いだすこと 前田哲男(ジャーナリスト)2011年4月7日(http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#09)
 ・「原発汚染水の海中放出」で思いだすこと2 前田哲男(ジャーナリスト)2011年4月9日
 (http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#10)
 ・福島原発事故に思う3 前田哲男(ジャーナリスト)2011年4月11日
 (http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#11)
 ・福島原発事故に思う4“浮かぶ原発”にも注目を 前田哲男(ジャーナリスト)2011年4月13日
 (http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#12)
 ◎第五福竜丸 第五福竜丸元乗組員・大石又七さんの発言(http://www.eizoudocument.com/0651sayounarakameido.html#OishiMatashichi)
 ●関連サイト ビキニふくしまプロジェクト(http://bikinifukushima.jimdo.com/) 
 
 
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 「マーシャル諸島アーカイブ」へ向けてレクチャー&ワークショップ
 第1回 マーシャル諸島アーカイブへキックオフ!日時:2019年7月6日(日)午後2時〜5時
 第2回 マーシャル諸島を学ぶ〜日本統治から核実験まで
 日時:2019年9月22日(日)午後2時〜5時
 第3回 故郷脱出から34年〜核実験被害者の暮らし
 日時:2019年12月8日(日)午後2時〜5時
 
 会場:夢の島マリーナ2F会議室
 参加費:1000円 学生・子ども無料
 
 主催:ビキニふくしまプロジェクト(http://bikinifukushima.jimdo.com/)
 科学研究費補助金基盤研究C
 
 
   
               
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